私はお母さんを対象に香りの話をするとき、「あなたがたは、出産の後すぐにご自分の赤ちゃんのにおいを嗅ぎましたか」と尋ねることにしている。驚いたことに、これまで赤ちゃんのにおいを嗅いだという人はいなかった。ただ一人例外があり、私の妻だけは貴重な経験を話してくれた。「産まれてすぐの赤ちゃんは、皆、においが違うのよ。自分の子どもはすぐ分かるの」。産院では、生まれた子どもが出産後の母親の元に戻ってくると、女性同士でお互いの子どもを見せ合ったり、抱かせてもらったりするらしい。授乳が進んでくると子どもの体臭は少し変わってくるから、新生児の時期こそが、その子ども本来の体臭-生涯変わらない指紋のような、その人の個性ともいうべきにおい「臭紋」-を感じることができる、とても大切な時期なのだ。
(中略) 山崎博士は「各人が特有の指紋を有するように、それぞれの人が特有の体臭を有すること、そしてこの体臭は免疫機能を支配するのと同じ特別な遺伝子群「MHC」によってコントロールされていることを筆者らの研究が明らかにした」と述べている。
妊娠中、すでに赤ちゃんのにおいがインプリンティングされてお母さんの脳に刻み込まれている、という説もある。たいへん興味深い話である。
(via compozz)